2010年10月23日土曜日

10/10/22 外国人問題のない教会

 10月10日のウィーンの市議会選挙で極右政党が躍進したことに関連して、24日の「世界宣教の日」について、大司教は「外国人問題のない教会」という題で寄稿されました。以下にその本文を訳出します。

 ウィーンの市議会選挙の結果はもう出ました。いくらかの悲嘆をよそに、とりわけ外国人に関する論争が取り残されました。ここで行動が求められていると、多くの人にははっきりしました。しかし、行動に移る前に熟慮することが賢明でしょう。これにうってつけの材料があります。
 次の日曜日にはカトリック教会では例年の「世界宣教の日」が祝われます。この日は諸民族の連帯の徴となり、キリストが神の愛を諸国民に証しするようにと私たちを派遣されたことを思い起こさせます。教会はその原初からグローバルに方向付けられていました。教会の中に、邦人も異邦人もありません。私たちはキリストによって、信仰において兄弟なのです。
 このことはウィーンで日々の現実です。こんにちウィーンに住む外国からの移住者は、イスラム教徒よりもキリスト教徒がずっと多いことをご存知ですか。このことは不当に話題に取り上げられてきませんでした。この事実をテーマにしたいと思います。私たちの街と国の将来にとって大事な要素だからです。だからこそウィーン大司教区は意識的にキリスト教徒の移民の融和を促進してきました。彼らのキリスト教共同体がミサを挙行するための十分な場所を確保し、どこから来た人々であっても、クリスチャンとしてウィーンをふるさとのように感じてもらいたいのです。ラテンアメリカやアジア(特にフィリピンとインド)、アフリカ(アフリカ黒人の共同体とコプト教会にはどんなに活気があることでしょう!)、そして南東ヨーロッパ(クロアチア、セルビア、アルバニア等々)からの人々にです。彼らがここウィーンに故郷を見つけ、オーストリアで彼らのキリスト教的特色を保持していけることを、教会は支援します。こんにち、「世界宣教」はウィーンでも実践されています。

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